派遣社員の実稼働者総数6ヶ月連続前年割れで人材派遣の回復見通せず

一般社団法人 日本人材派遣協会によれば、2020年9月に稼働した派遣社員数は前年同月比93.4％の342,724人となり、4月以降6ヶ月連続で前年同月実績を割り込む結果となりました。

前年同月比での落ち込みも、4月の99％から毎月下がり続け、直近3ヶ月を見ても7月が94.8％、8月が94.3％、9月が93.4％と僅かずつではありますが下降傾向に歯止めがかかっていません。


リーマンショック後の状況と比較してみると、2012年に労働者派遣法の改正など環境の違いもあって単純には比較できませんが、派遣社員数の前年割れは2009年1月から2013年の6月まで4年半続きました。

ただ、リーマンショック時と異なり、今回は大手各社が「在宅型の派遣サービス」といった対策を本格的に実施しており、また金融規制緩和により銀行が派遣業務に本格参入する動きもあるところから、労働者派遣市場の落ち込みはリーマンショック後ほど長引かない可能性が高いと言えます。

ただ、11月以降のコロナ感染第3波の急拡大を考えると、3月からの22卒の本選開始時期や6月の23卒インターンシップ選考開始時期までに人材派遣業界が本格的に回復することを期待するのは難しいと言えそうです。

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