半導体業界の成長に牽引されて半導体製造装置市場も拡大予測

コロナ禍の巣籠もり消費やテレワークの普及に加え、5Gの普及やDXの進展といった社会・産業構造の変革が半導体業界を成長させる原動力となっています。

そうした追い風を背景に、半導体市場に関する世界的統計機関「WSTS」も2021年の世界半導体市場を前年比+8.4%の高成長と予測しています。


こうした半導体市場の拡大は、半導体製造装置など、周辺業界の需要拡大をもたらします。

2021年1月14日に発表された日本半導体製造装置協会の需要予測によれば、2020 年度の日本製半導体製造装置販売高は前年度比12.4％増の2兆3,300億円と、過去最高水準の予測となっています。

また2021年度は7.3％増の2兆5,000億円、2022年度も5.2％増の2兆6,300億円と、今後も順調に拡大していくと予測しています。

そうした予測を裏付けるように、半導体メモリーで世界シェアの4割を占めると言われるサンスン電子は、2020年の半導体部門設備投資額が前年比46％増の3兆700億円と過去最高になったと発表しました。

さらに国内の半導体製造装置大手3社の2020年度第3四半期決算発表では、3社とも通期の業績見通しを上方修正し、東京エレクトロンとアドバンテストの通期売上高はそれぞれ過去最高を更新する予測となっています。

同じく半導体検査装置大手のレーザーテックも、2021年6月期の売上予想を前回発表の570億円から620億円へ、純利益予想を125億円から140億円へと上方修正しています。

半導体製造装置や半導体検査装置などは、日本企業が世界的に強みを持ち高いシェアを誇る分野ですので、こうした半導体関連の産業用機械業界も、半導体業界と同様に「アフターコロナショック時代」に成長が期待される業界だと言えます。

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