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ガラス・セメント業などにおける脱炭素化の課題

ガラスやセメントなどの窯業・土石業は、製造業では化学部門と並んで2番目にCO2の排出量が多い業界です。そのため窯業・土石業の脱炭素化は日本政府が掲げる脱炭素化目標の達成にとっても重要となります。

ガラス製品の製造に関しては、他の製造業一般と同様に「利用エネルギーの脱炭素化」が主要な課題となり、代替エネルギーへの転換を進めていくことになります。

一方、セメント産業では製造プロセスから排出される原料由来のCO2が全体の60%程度を占めており、課題はより深刻だと言えます。


これまでセメント産業は、技術開発によって火力発電の石炭灰や清掃工場の焼却灰など多様な廃棄物・副産物を原料などに有効利用してきており、循環型社会の構築・維持に重要な役割を担っています。ただ、CO2の排出に関しては窯業・土石業全体の排出量の3分の2を占めており、脱炭素化への取り組みも急務となっています。

セメントは原料となる石灰石を加熱分解して主成分の炭化カルシウムを生成します。その際にセメント1トンあたり800kgという大量のCO2が発生するため、いかにこのプロセスでのCO2発生を抑えるかがポイントになります。ただ、現状ではこうしたプロセスに代わる代替技術は存在しないと言われています。

そのため製造プロセスで発生するCO2を削減する新たな方法の開発が必要となりますが、ひとつには廃棄物などの原料比率を高めて石灰石由来の原料を減らす方法が検討されています。

また、より抜本的な方法としては、二酸化炭素を吸収して硬化する材料の開発なども研究されていますが、これは現在のセメントとは組成が異なる「低炭素型新材料」の開発を意味します。

脱炭素化の取り組みとしては、製造工程でのCO2の発生を抑えるだけでなく、発生したCO2を回収・貯留するCCS(Carbon dioxide Capture and Storage)や、回収したCO2を貯留・活用するCCUS(Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage)という方法もあります。

セメント産業ではCCS、CCUSがより現実的・効果的な脱炭素化方法だとも言われており、政府がまとめた「革新的環境イノベーション戦略」でも、製造工程で発生する二酸化炭素を回収し、炭酸塩として固定化後、原料や土木資材として再資源化するセメント製造プロセスの構築を目指すとされています。

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